柔道ニュース



● エルサルバドルで柔道教室 恩師が用具支援 


青年海外協力隊員として、中南米エルサルバドルで活動する

酪農学園大柔道部出身の千村友輝さん(28)が、現地で柔道教室を開講する。

同大柔道部監督の十倉宏さん(55)が、現地では手に入りづらい畳などの柔道用具を送って支援。

千村さんは「長年の思い出が詰まった大切な道具を寄付してもらい、心から感謝したい」と話し、

来年3月の開講に向けて準備を進めている。

千村さんは愛知県出身で、昨年3月に同大獣医学部を卒業した。

柔道は小学6年で始め、現在は初段。

国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として今年1月にエルサルバドルに着任。

東部のラウニオン県にある専門学校を拠点に、情操教育などに携わっている。

柔道教室は現地の住民の要望を受けて開講する。

同国では、ロンドン五輪に代表選手を送り出すなど、柔道は人気競技。

内戦の影響などで治安が悪く、護身術として習いたいという人も多いという。

ただ産業の発展やインフラ整備なども遅れており、柔道用具は調達しにくい環境にある。

千村さんは今年7月、恩師の十倉さんに相談。

十倉さんは「江別で6年間柔道に打ち込んだ教え子の熱意に応えたかった」と、協力を約束した。

十倉さんは江別柔道連盟や道都大(北広島)柔道部などを駆け回り、

使わなくなった柔道用の畳32枚と柔道着15着を譲り受け、11月下旬に発送。

来年2月ごろに現地に着く予定だ。東京までの輸送費の数万円は十倉さんが負担した。

東京からの輸送費はJICAが補助した。

柔道教室は現地の専門学校で開く。

千村さんは「文化や習慣の違いを尊重しながら、柔道の精神や技術を伝え、

協力してくれた人たちの思いに応えたい」と意気込んでいる。






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