● 中東の柔道家、対立乗り越え… 日本で研修、最後に握手
対立が続く中東のイスラエルとパレスチナの柔道家が、
日本で4週間近くにわたって一緒に指導者としての研修を受けた。
2人は最後に固い握手を交わし、「一緒に柔道ができる時代を作ろう」と誓い合った。
イスラエルのダニエル・ベルさん(33)とパレスチナのモニエール・モーセンさん(33)は、
イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの空爆が始まった11月中旬、相次いで来日した。
招いたのは柔道の五輪金メダリストで東海大学副学長の山下泰裕さん(55)が
理事長を務めるNPO法人「柔道教育ソリダリティー」。
国際交流や異文化理解を進める活動の一環として
イスラエル・パレスチナ・コーチ招請事業を2010年から始め、今年が3組目。
東海大などで指導方法や柔道の精神について学んだ。
2人は地元で小学生を指導している。
来日中は宿泊先こそ別々だが、研修プログラムは一緒にこなし、次第に距離を縮めた。
ベルさんが片言のアラビア語でモーセンさんとコミュニケーションをとり、
移動する時は荷物を持ち合った。